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生物多様性調査事業

鳥類や哺乳類、植物などを対象に、長野県内で調査を行っています。特に浅間山麓における鳥類や哺乳類の多様度とその変化がわかってきました。

外来哺乳類の分布(拡大状況)調査

野生化し、特定外来生物に指定されているアライグマとアメリカミンクの分布状況を調査しています。長野県は8つの県と隣接しており、県外からの侵入および県外への侵出も考えられます。アライグマは県内でも不連続な複数の地域に生息すること、ミンクは千曲川沿いに上流部から下流部へと分布拡大していることが、調査からわかってきました。長野県環境保全研究所との共同研究として、捕獲された個体の性別や年齢構成などから個体群構造を調べ、対策に役立てようとしています。

外来鳥類の分布(拡大状況)調査

特定外来生物に指定されているガビチョウやソウシチョウが、長野県にも侵入しています。両種の分布拡大の傾向、および生態系に与える影響について調べています。ガビチョウが東信地域から北信・中信へ、ソウシチョウが南アルプス山麓から中央アルプス山麓へ分布を拡大している様子が見えてきました。

長野・東京ガスの森での生物多様性調査

2008年より御代田町にある長野・東京ガスの森で、委託事業として、鳥類センサス、センサーカメラによる哺乳類相の調査、希少植物の分布調査を行っています。また、生きもの同士のつながりを明らかにするために、テンやキツネなど中型哺乳類の食性調査や、ニホンジカによる植生への影響のモニタリング調査なども開始しました。

「長野・東京ガスの森」ホームページはこちら

浅間鳥獣保護区の哺乳類生息状況調査

浅間鳥獣保護区は、昭和26年に群馬・長野両県にまたがる浅間山麓に設定された国指定の鳥獣保護区です。平成20年度に受託した環境省の事業で哺乳類相の調査を行いました。以降センサーカメラを使って保護区内の哺乳類の生息のモニタリングを続けています。特に、ツキノワグマ、ニホンカモシカ、ニホンジカ、ニホンイノシシなどの大型獣の生息状況や生態について継続的に調査しています。麻布大学等と協力して、GPS首輪をシカやカモシカに装着して追跡調査を行う予定です。

 

浅間鳥獣保護区の鳥類生息状況調査

環境省からの委託事業として、浅間山系をとりまく国設鳥獣保護区(軽井沢町、嬬恋村、上田市など)、において繁殖する鳥類を調査しました。1950年頃と比較して、20種以上(約20%)の種がみられなくなり、なお20種以上が、個体群としての存続が危ぶまれることがわかりました。

アライグマおよびハクビシンの分布と被害状況調査

長野県農政部からの委託調査事業です。
長野県におけるアライグマ(北米原産でペットとして持ち込まれ野生化)の近年の記録は、2001年に軽井沢町で目撃および礫死体が回収されたことから増え始めました。私たちの調査の結果、最近は諏訪や南信など不連続な複数の地域で、目撃あるいは捕獲されていることがわかりました。農作物被害の実態は不明ですが、アライグマの存在を知らなければ、見過ごされていたり、他の動物の被害として誤認されていたりする可能性もあります。情報が集まりやすいよう、農家や猟友会、自然保護活動を行っている方々への普及啓発を進めています。

ハクビシン(東南アジア原産)は、南信から北信へ、県内全域に広がっていることがわかりました。果樹をはじめ農作物被害額は増大し、家屋侵入被害も増加してきています。ハクビシンの侵入した天井裏では、種子の入った糞も多くありますが、鳥獣の食痕もしばしば見られ、アライグマ同様、生態系への影響が大きいことも見えてきました。

主な業務実績

浅間鳥獣保護区ニホンジカ生息状況調査(環境省)
国指定浅間鳥獣保護区哺乳類調査(環境省)
国指定浅間鳥獣保護区鳥類調査(環境省)
軽井沢町アライグマ対策事業(長野県北佐久郡軽井沢町)
長野県におけるソウシチョウ・ガビチョウ生息状況調査(環境省)
アライグマ防除モデル調査事業(環境省)
長野・東京ガスの森における生物モニタリング調査((株)東京ガス)
浅間山麓におけるニホンジカ生息調査(自主事業)
アメリカミンクの個体群調査(自主事業)

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